【コラム】Notes資産を「探せる」アーカイブに ― HTML出力ツール V2.5 のご紹介
2026/11/02
以前のコラム「Notes資産を『移行しない』選択肢」では、Notesの文書をHTMLに書き出し、ブラウザだけで参照できるようにする「HTML出力ツール」をご紹介しました。おかげさまで多くのお問い合わせをいただき、実際にお使いいただく中でさまざまなご要望も頂戴しました。
その声をもとに改良を重ねた最新版 V2.5 では、出力したHTMLの中で「キーワードで探す」「前後の文書をたどる」「返答をスレッドで追う」ことができるようになりました。本コラムでは、V2.5 で何が変わったのかをご紹介します。
「見られる」だけでは足りない ― 運用で見えてきたこと
HTML出力ツールは、専用サーバーもNotesクライアントも使わず、ブラウザだけで過去のデータを参照できることを目的にしたツールです。しかし実際に長く使われてきたNotesアプリケーションは、文書が数千〜数万件に及ぶことも珍しくありません。
参照する場面では、次のような声をいただきました。
- 一覧が長すぎて、目的の文書にたどり着くまでに時間がかかる
- 文書を開いたあと、隣の文書を見るたびに一覧へ戻らなければならない
- 件名だけでなく、本文や添付ファイル名でも探したい
「保管できる」「開ける」だけではなく、Notesを使っていたころと同じように「探せる」こと。V2.5 はそこを目標に開発しました。
V2.5 の主な新機能
1. 全文検索 ― 本文や添付ファイル名でも探せる
一覧画面の検索欄から、出力したすべての文書をキーワードで検索できます。一覧に表示している列だけでなく、文書の各項目、リッチテキストの本文、添付ファイル名までが検索の対象です。
検索用の索引はHTMLと一緒に出力されるため、検索サーバーは不要です。ファイルサーバーやローカルPCに置いたままでも検索できます。

2. 詳細画面の「前へ」「次へ」「一覧へ戻る」
文書を開いた画面の上部に、移動用のボタンを表示します。「前へ」「次へ」は、出力元のビューと同じ並び順で移動します。Notesで文書を順に読んでいく感覚に近い操作ができます。
「一覧へ戻る」では、開いていた文書があるページに戻り、その行を強調表示します。どこまで読んだかを見失いません。

3. 一覧のページ送り
一覧は既定で200件ずつ表示します。50件・100件・200件・500件・すべてから選べるため、文書数の多いデータベースでも軽快に閲覧できます。表示件数や開いていたページは、詳細画面から戻っても保たれます。
4. スレッド表示 ― 返答文書を階層で表示
出力元のビューが「返答を階層表示する」設定の場合、一覧も自動的にスレッド表示になります。返答文書は親文書の下に字下げして表示され、開閉もできます。掲示板やディスカッションのやり取りを、Notesと同じ形で追うことができます。

5. テンプレートライブラリ ― 標準テンプレートのアプリをすぐに出力
一覧の列定義や詳細画面のレイアウトを、「テンプレートライブラリ」として登録・再利用できるようになりました。出力の設定画面でライブラリを選ぶだけで、設定が添付されます。
Notes標準の「メール」「ディスカッション」テンプレートで作られたアプリケーションは、登録済みのライブラリを使えば、一覧・詳細画面ともに元の見た目に近い形で出力できます。社内で独自に作成した設定もライブラリに登録できるため、同じ設計のデータベースが複数ある場合にも便利です。テンプレートライブラリは文書ライブラリやチームルームなどほかの標準テンプレートについても順次対応予定です。


これまでのバージョンアップで強化された点
V2.5 に至るまでにも、「設定の手間を減らす」「元の画面に近づける」ことを中心に機能を追加してきました。
| 機能 | 内容 |
|---|---|
| 詳細画面のHTMLテンプレート | フォームごとにHTMLの雛形を用意すると、元のNotesフォームに近いレイアウトで詳細画面を出力できます。 |
| 一覧列定義の自動生成 | 出力元のビューの列構成を読み取り、一覧画面の列定義(JSON)のたたき台をボタン1つで作成します。 |
| 設定のCSV一括登録 | 出力対象のデータベースが多い場合も、CSVから出力設定をまとめて作成できます。 |
| 一括チェック・一括出力 | 複数の出力設定を選んで、設定のチェックとHTML出力をまとめて実行できます。 |
| 進捗表示と実行ログ | 出力中は進捗を表示し、終了後は設定画面から前回の結果確認、出力フォルダやHTMLを開く操作ができます。 |
| 添付ファイルの出力強化 | リッチテキストに埋め込まれていない添付ファイル(外部から転送されたメールなど)も漏れなく出力します。 |
V2.5 が特に役立つ場面
- 移行後も過去データを日常的に参照する場合:新しいプラットフォームへ移したあとも、「以前の経緯を調べたい」という場面は続きます。全文検索で、経験者でなくても必要な文書にたどり着けます。
- 掲示板・ディスカッションの保存:スレッド表示とテンプレートライブラリにより、やり取りの流れごと残せます。
- 文書数の多いデータベース:ページ送りと前後移動で、文書が多くても目的の文書にたどり着きやすくなっています。社内の検証では、約3万件の文書を持つデータベースで出力できることを確認しています。
- 監査・問い合わせ対応:「あの案件の記録は?」と聞かれたとき、キーワードや添付ファイル名ですぐに探せます。
ご利用の流れ

おわりに
Notes資産を「移行しない」という選択は、「使わなくなる」という意味ではありません。必要なときに、必要な情報へすぐにたどり着けることで、はじめて資産として活き続けます。V2.5 は、その「探せるアーカイブ」を専用サーバーなしで実現するためのバージョンです。
すでに以前のバージョンをご検討いただいた方も、これからNotesのデータ保全を検討される方も、お気軽にご相談ください。実際の出力イメージをご覧いただくデモも可能です。ツール単体でのご提供、出力作業を含めたご支援のどちらにも対応します。
お問い合わせ
- お電話:03-3660-6651
(留守番電話の際はメッセージを確認後、折り返しご連絡いたします)メール:sales@acro-x.comWebフォーム:お問い合わせ | アクロス株式会社